こちらのやかん。憧れのやかんです。「やかん」は室町時代に、漢方薬を煎じるために作られ、薬鑵(やくくわん)と呼ばれ、江戸時代になって、湯沸かしとして今の形になったそうです。素材に使われている銅は、金属資源として人類に古くから利用されてきたもので、加工がしやすく、熱伝導率が非常に良く熱しやすく冷めにくいことから、料理人の多くが昔から銅製の調理器具を愛用しています。
袋を開けたときは、ヘアライン仕上げで、美しく艶のある赤褐色をしていますが、時間の経過とともに酸化が進み、色は褐色から黒味を帯びてマットな渋さを増していきます。お茶の時間は、家族との語らいや自分の癒やしの時間を生み出してくれるもの。この美しい「やかん」を自分だけの味のあるものに育てながらゆっくりと時間をかけて、お茶の時間を楽しんでご使用いただけるたら嬉しいです。
【使用上の注意】
※火にかけると把手やつまみは熱くなりますので、必ず鍋つかみを使用してください。
※表面に小さな傷がある場合がございますが、使用には問題ございませんのでご理解をお願い致します。
※お手入れは柔らかい布で拭き取って下さい。
【素材】銅(内部 ニッケルめっき)
【生産国】日本製
【デザイン】渡邊かをる
【サイズ】幅200×奥行 175×高さ240mm(把手含む)蓋のつまみまでは150mm
※取手は倒すことができます。
【満水時容量】2.18L
【重量】620g
【IH利用】不可
【東屋(あづまや)の品々について】
私達は皆過去の延長線上に暮らしています。昔に作られたものを今の食卓で使う楽しみは、同時に自分の立ち位置を確認するかのようでもあります。"今のもの"と"昔のもの"を同じ台所や食卓で使うことで、ものを大切に美しく使う気持ちが育まれていきます。毎日触れる道具や器が何気ないけれど使いやすくその立ち姿が美しいとき、きっと家族の中にもその記憶が刻印され、日常の台所の美学を通じて、その家庭の文化的エッセンスが育まれていくように思います。
東屋さんの作り出す道具たちは、そんな昔から日本にいる職人さんの鍛錬に裏打ちされた技術力と、”今”のテーブルで大いに楽しめるような機能性と日本のフォルムの美しさを兼ね備えた逸品ばかり。少しずつづつでも、料理や会話が弾むような心地よいキッチンを作り上げる気持ちを後押ししてくれる仲間として揃えていきたいものばかりです。